モーションデザイナーのコデラです。
今回はモーションのお仕事についてご紹介したいと思います。
まずはモーション作業を容易にするための「リグ」という仕掛けをつくるところからはじめます。
モデル班から提供されたキャラクターには骨が入っていますが、そのままではモーション作業がとても難しいためです。この仕掛けは例えるならマリオネットを想像するとわかりやすいです。モデルが「操り人形の本体」だとすれば、さしずめ「リグ」はそれを思い通りに動かすための「糸」といったところですね。


ただの骨のままでは動かしにくい・・・ リグをつけると直感的で動かしやすい!
(画像はイメージです)
キャラクターを操作するための「リグ」ができたらいよいよモーション作業へ。
全くの白紙から手作業で動きをつくることもあれば、キャプチャーで撮影した動きからつくることもあります。どちらも一長一短で表現したい内容や作業コスト等から総合的に判断して決めることが多いです。
表現に直結する部分なのでモーションデザイナーとしてのスキルやセンスがはっきり問われるところですね。


カッコいいキャラはカッコよく! かわいいキャラはよりかわいらしく!
さて、モーション作業が終わったら次はいよいよ実装作業です。
実装というのはちゃんと遊べる形になるようにデータをゲームシステムへ組み込むことを言います。なので、プログラマはもちろん、エフェクトやサウンドなど他セクションとの連携も必要になってきます。
頑張って作った動きも結局はゲームとして載せてみないと良し悪しがわからないので、全工程の中で実はとても大事なところだったりします。コントローラで動かしてみて気持ち悪い、ビジュアルに違和感がある場合にはまたモーション作業に立ち戻って調整することになります。

マジシャンズデッドではUE4で実装しています

表情や揺れの制御などもここで設定します
とまあ、こんな感じがモーションデザイナーの主なお仕事になります。
(他にもいろいろありますがその話はまた今度・・・)
モーションデザイナーの作業は用意されたキャラクターに動きをつけ、キャラクターに命を吹き込むという点ではとても楽しいお仕事ですが、キャラクターデザイナーが拘った1本の線、モデラーが凌ぎを削った1ポリゴン、それらのバトンを受け継ぎプレイヤーへと繋ぐという意味ではとても責任のある仕事ともいえるでしょう。
最後に・・・
もしあなたがゲームをやっていて好きなキャラクターがいたら、それは見た目だけの魅力ではないかもしれません。そのアクションや表情、仕草がキャラクターの見た目をさらに引き立てている事も少なくないのです。今度ゲームで遊ぶ時はキャラクターの動きにもぜひ注目してみてください。
では、また。