2018年09月19日

手のひらサイズのアニメーション

こんにちは。モーションデザイナーの小寺です。

普段は3DCGでゲームの仕事をしている自分ですが、学生の頃からストップモーション撮影やドローイングアニメーションを個人的に描いてきました。10年ほど前からは有志によるフリップブックの展覧会を不定期で開催。仕事とはまた違ったアニメート作業で気分転換をしています。

前回開催時の作品メドレー「ぱらぱらマンガ喫茶展 2016」作品コマ撮り映像



フリップブックというのはいわゆる「ぱらぱら漫画」の事。
上記は展示用に動画化してあるのですが、本来はテレビやPCで観る動画とは違って自分の手の中で自分のペースで再生できるところが魅力的なアニメーション装置です。

最近ではNHKの朝ドラでヒロインがレコードプレイヤーでゾートロープを作っていましたが、あれも動画とは違った原始的なアニメーション装置のひとつといえます。
(余談ですが、某人気お笑いタレントが描いてるのは「ぱらぱら漫画」ではないですね。音楽をつけて再生速度が固定されているものは単なる動画・・と自分は思っています)



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最新作の制作風景。
自分の場合、基本的には何枚も作画したものをスキャンして彩色をPC上で行い、
それをプリントしカッターで切り分けて製本するというのが一番多い手順です。


「装置」なので動画でありながら様々な遊びを仕込むことができるのもフリップブックの魅力のひとつですね。
過去の展覧会ではブラックライトで照らすと内容が様変わりする作品や、ページの厚みと切り抜きを駆使して奥行きが立体的に変化していく作品、表紙を布地で施したり和綴じした作品などプロダクトとしての楽しさにあふれているのが特徴です。
参加メンバーもアニメーター、イラストレーター、漫画家、映像作家などバラエティに富んでいるので各方面の発想が試される場でもあります。

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もはやフリップブックとは言えないのですが、卓上サーキュレータを素体として連番の絵を挿し込んが歯車を内部に仕込んで回転させ、それを吹出口につけたレンズから覗き込むという「キノーラ」というアニメーション装置作品。
このときは「光」というテーマだったので、特殊塗料で作画した花火のループをブラックライトで浮かび上がらせるという内容でした。ちなみに給電がソーラーパネルでけっこう費用ががが・・


発表の場はメンバーの多さから東京であることが多いですが、愛知や滋賀、常設展示をしている岡山など
西日本で開催することもあって設営が大変なこともちらほら。
海外でも開催したことがあるのですが、このときはさすがにメンバーが誰も行けなくて全て委託になってしまいました。
(ウェールズ展示の光景 http://www.japanstyle.info/12/entry11415.html)

設営がちょっとした旅行になるのも悪くないなと思いつつ、やっぱり近場のほうがいろいろ便利
なのは否定できないところですね・・・というわけで、最新作の展覧会も東京で開催します!

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【ぱらぱらマンガ喫茶展 2018 『ファミリィ』】

ぱらぱらマンガ(フリップブック)をこよなく愛する作家たちによる、ぱらぱらマンガ作品の展示。
通称「ぱら喫(きつ)」。テーマは「家族、ファミリー」です。2006年の「ぱら喫」から12年経ち、
参加メンバーも、メンバーの家族構成も少なからず変化してきました。
身近な「家族」というテーマへの、各作家のアプローチを楽しんで頂けたらと思います。

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[会期] 2018/ 9/23(日)〜 10/1(月) 
11時〜20時(最終日は〜17時)
入場無料 期間中無休
(作品販売、ワークショップも予定)
http://parabooks.blogspot.com/

[会場] SPACE K 代官山
150-0033 渋谷区猿楽町25-1 エディ代官山201
tel. 090-1204-4804
http://space-k.info/

[参加作家(予定)]
あしたのんき、いがきけいこ、池田爆発郎、越後谷 みゆき、大高那由子、窪田祥、こぐまあつこ、
小林節子、こやまけいこ、佐野真隆、tamax、東條麻美、西内としお、西村貴世、濱保良子、ばじぃ、
はやかわりか、はらたかし、PixelAnimation、Makoto Sugawara、間山マミー、ミヤケ印、
もうひとつの研究所、森下裕介、やたみほ、吉田りえ
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<作家名は「はらたかし」で参加しています>


週末は幕張で東京ゲームショーも良いですが、散策がてら代官山で「ぱらぱら」してみるのはいかがでしょうか。


posted by byking at 18:20| 日記