2019年03月29日

マッチングシステムの考え方

こんにちは。
企画のノグチです。

今回は企画座談会で話された、
「マッチングシステム」についてレポートしようと思います。



マッチングシステムと一口に言っても、
コンセプト、ゲームデザインによってその要件は大きく変わります。
今回、自分たちは「多人数対戦ゲーム」のマッチングシステムに対象を絞り、

より実力が拮抗したマッチング、
より平等で、緊張感のある楽しいゲームにするのはどうするべきなのか?

これらの実現方法について話し合いました。


■基本的な考え

ではマッチングってどうやって考えているのか、ですが。

まず、マッチングを開始したプレイヤーを規定人数まで集め、
その中で指標値(多くはランクと呼ばれるもの)参照して強い順に並び変えます。
その後、上から順番に組み合わせを作成していきます。

この組み合わせを作成した際に、指標値に差がある場合は組み合わせを解消し、
再度規定人数を集めるところまで戻します。

規定人数が少なければマッチングまでのスピードが速くなりますが、
組み合わせの数が少ないので格差ができる可能性があります。

多ければマッチングスピードは鈍くなりますが、
より多くの人数と組み合わせを作成できるので格差がなくなりやすい可能性があります。

これが大まかなマッチングの考え方です。


■精度を高めるための工夫

では、じゃあこのマッチングの仕組みを踏まえたうえで、
実力がより拮抗するように精度を高めていくにはどうしたらいいのか?

例えば6vs6のゲームだった場合は、
上から12人の中で平均になるような組み合わせを選択していくのですが、
(それぞれアルファベットA〜Eはランクのイメージ)

・Aチーム:A、A、A、E、E、E
・Bチーム:B、B、B、D、D、D

単純な平均値で算出するとこのような組み合わせも発生する可能性があります。

平均的には誤差があまりない対戦にはなるのですが、
Aチームのほうが強いんじゃないか?
もしかしたらゲームデザインによってはBのほうが強い?
なんて場合がいくつも考えられそうです。

このような偏りを極力なくすために、
チームに交互にプレイヤーを割り振り、
割り振る度に平均値を出して低いほうに高ランクのプレイヤーを入れていく。

この方法で両チームに高ランクのプレイヤーを割り振り、
印象的・実質的な格差をなくしていくように組み合わせを生み出す考え方です。

そのほかにも
様々な方法論などが話し合われましたが長くなるので割愛します。
すみません。


■それでも起きる問題

色々方法論などは出ましたが、それでも完璧ではなく、
ランク的には正しでのですが、キャラクターの相性で負けてしまっている場合はどうするのか?
とか、
起きてしまった格差試合の価値の置き所をどうするのか?
等など、考えるべき点はまだまだあります。

キャラクターの相性差をカバーする方法としては、
マッチング後でもキャラクターを変更できる、武装を変更できる、
または、リスポーン時にそれらが変更でき、相性をゲーム内でひっくり返せるなどの方法があります。

起きてしまった格差試合に関しては、
その試合に勝てた場合にボーナスを与えるなどの方法はどうか、などといった方法も考えられます。

それ以外にも、
納得するまで再マッチングを任意で行えるなどなど。

座談会ではこれ以外にも色々話しましたが、この位で。

目指す先、理想の置き所にもよりますが、
完全な平等を目指したマッチングシステムの構築は、
かなり難しい課題だなと感じました。

・ランクが持つ見た目的な印象値
・実際のスキル
・キャラの習熟度
・キャラの相性
・チーム内の戦術の浸透
などなど参照する部分がとても多く、
それらすべてに対しての最適解というものは永遠の課題かなと感じています。

ただ、上記のような要因はありつつ、
ユーザーが「これなら戦える!このチームでなら戦える」と納得してもらうような工夫を盛り込むことで、
気持ちよくバトルに望んでもらえるのではないか?
というのが今回の結論です。

方法についてはゲームに合わせて色々検討していきたいです。
日々勉強、日々研究です。
ではでは。
posted by byking at 10:28| 日記

2019年03月20日

インディゴゲームスタジオさん訪問

こんにちは!

プログラマの瀬田です。

いよいよリクルートシーズンとなりバイキングでも採用活動を本格スタートしております。

今年はどんな方と出会えるのかと期待しつつ大阪の専門学校の作品展に参加させていただきました。

私は大阪でカプコンに勤めていたため大阪に来るのはとても懐かしさがあります。

そんななか学生さんの作品をみてまわっていると、目の前にカプコン時代の先輩の上山さんが!!

まさに新入社員として入社したときのチームでお世話になった先輩です。

現在はインディゴゲームスタジオさんにお勤めされています。
インディゴゲームスタジオさんには他にもカプコン時代の大先輩方がお勤めされているんですよね〜

オフィスはお近くとのことでしたので図々しくもご訪問させていだくことにしました!

1903201.jpg


するとその日は毎月オフィスで行っているパーティーの日というではないですか!
まさかそんな日とは知らずにすみません、、

そんななか快く迎えていただき、スタッフのみなさまにもご紹介いただきました。

パーティーはとてもアットホームかつ楽しい雰囲気で、みなさんで一体感のあるゲーム作りをされている様子が伝わってきましたね!

カプコン時代の話やいまのゲーム制作についてなどいろんなお話をさせていただきましました。

1903022.jpg

船水さん、醤野さん、上山さん、福本さんはじめスタッフのみなさま、お世話になりました。ありがとうございました。

とても刺激になりました!
先輩方と出会えたように新入社員といい出会いができるよう、これから採用活動を頑張って参ります!
posted by byking at 12:57| 日記

2019年03月13日

モチベーションの上げ方モーション編

こんにちは、モーションデザイナーのまじかるです。
今回はモチベーションの上げ方モーション編ということで
書いてみようと思います。

私は趣味でたまにお笑い芸人さんのライブを見に行きます。
芸人さんは誇張した動きをしてくださるので
モーション的にも時々気付かされるのですが、
先日はツッコミのポーズがとても印象的だという事に気が付きました。

03131.jpg

まさにこんな感じで、左腕以外は普通に直立してても、
左手を開いて横に向けるだけで「ツッコミ感」が出てきますよね。

これは恐らく、舞台で客席に体を向けつつ
少ない動きですばやく打撃を与えられるポーズであり、
これを受けるボケが大きな動きをする事で
緩急による笑いを表現できるのではないかと考えました。

つまりこのポーズは、ツッコミという笑いに必要な事を全て行っている
完成されたポーズなのでは無いかと考えました。


仕事は違ってもプロが作った面白いものは必ず深い意味があり、
それを感じるたびに身が引き締まります。
今回は、笑いつつ引き締まったことで仕事のやる気にも繋がりました。

以上が私のモチベーションが上がったお話です。
今回はモーション編ということで、せっかくなのでバイキングの
別のモーションマンにも話を聞いてみました。
************************************************************

まじかると同い年のHさん。

モーションの髭の方、ハギです。
私は最近プロレスにハマりだしました。

プロレスはただ試合を行うだけでなく
会場を盛り上げるために技の動作をダイナミックに大きく見せたりするので
技ひとつひとつがとても見映えのいい動きになっています。

打撃1つ取っても、予備動作や技の振り、動きの派手さなど
ほかの格闘技とだいぶ違ってとてもダイナミックで
すごい選手に至っては、最早ゲームキャラクターのアクロバティックさです。

03132.jpg

ゲームのアクションもシンプルな動きではなく、見栄えが良いものにしたいので
プロレスの魅せ方はとても参考になりますし、なにより見てて気持ちがいいです。
やっぱりダイナミックな動きを見るとモチベ上がりますね!
**********************************************************
ベテランモーションマンの小寺さん

モチベーションとしては仕事中の音楽ですかね。
自宅ではスマートスピーカーで家中どこでも音楽三昧な環境ですが、
仕事場ではBluetoothヘッドフォンと聴き放題サービスの合わせ技が最強。
アニソンやゲーム音楽ばかりヘビロテしています。

なぜアニソンやゲーム音楽が中心かというと、
その意図がわかりやすいものが多いからです。
「速い」「遅い」みたいに単なるスピード感だけでなく、
「冷たい」「暖かい」「鋭い」「硬い」「柔らかい」みたいな
音色の持っている感触もシンプルに伝わってくるのが良いです。

03133.jpg

実際にモーション作業中・・・とりわけカメラ演出のあるものは
感触というかノリが大事なので、その内容に応じて想い起こす音楽などを
わざわざチョイスして作業BGMとするときもあります。

イメージの根本を支えつつ、悩みや迷いによる手元の失速を
音楽でアゲるのが自分流モーション術。
***********************************************************

みなさん色んな方法でモチベーションを上げているみたいですね。
私もひとまずリフレッシュ目的で、色んな事をやってみようと思います。
posted by byking at 18:04| 日記

2019年03月06日

バイキング企画座談会 「ヒット感触を考えよう」

こんにちは、企画のノグチです。

今回は例によって企画座談会の内容をレポートしていきます※


今日の司会は5年目の栗山君

画像1.png

楽しそうに仕事しています



彼が持ち込んだテーマは、
「気持ちのいいヒット感触の作り方を話し合う」です。

アクションゲームを作っていく上で(ジャンルにもよりますが)、
「敵に攻撃を当てて気持ちがいい」だったり「攻撃を振った感触が気持ちいい」
といった内容は追求していく課題だと思います。


彼も例にもれず、
現在担当しているプロジェクトでアクション感触の調整を行っています。

今回の座談会は、そんな彼が他プロジェクトの企画マンが今まで開発してきた中で得た知見、
発売されているゲームから推察できること、参考になりそうなゲーム等などの情報を得るために開催されました。

今回は座談会で紹介された内容の一部を紹介します。


画像2.png

座談会の雰囲気はこんな感じです


・攻撃のベクトルに合わせて、攻撃ヒット時のカメラの揺れ方向を設定する
 
  敵のやられている動きだけでなく、
  カメラも同一方向に揺らすことで画面全体に影響をもたせ、
  気持ちよさをアップさせる方法です。
  
  
・ヒットストップを攻撃した側と攻撃を受けた側で変えた
  
  攻撃した側のヒットストップが受けた側より先に解除されるようにし、
  インパクト感を強くする方法です。
  
  
・殴られる側のキーポーズをしっかり見せる
 
  動き的に多少不自然でも、吹っ飛ばされた際の印象的なポーズをしっかり見せて
  やられた印象をしっかりと見せる方法です。
  

そのほかにも色々な方法のお話や、
参考になるおススメのゲームの話などで盛り上がりました。


画像3.png


座談会で共有、蓄積した知識は
他のゲームでも生きてくると思っています。
今回自分も学んだことをゲーム制作に生かしていこうと思います。

それでは


※1
企画座談会とはバイキングの企画陣が行っている知識共有し、勉強する会です
posted by byking at 18:05| 日記