2020年04月23日

テレワーク化への道のり

だんだんと春らしい陽気な日が増えてきたのに外出自粛中で悶々としています。
バイキングのおっさんプログラマー稲田です。


新型コロナ感染拡大防止対策としてバイキングでも3月下旬より
全社テレワーク化の準備を進めてきました。
段階的にテレワーク化を進め、先週末でようやくほぼ全社のテレワーク移行が
完了しましたのでそのご報告を兼ねて、バイキングでどのように
テレワークに移行したのかを可能な範囲でご紹介したいと思います。


まず、今回のテレワーク移行前のバイキングの状況は以下の通りです。
 ・社内に約140名が勤務(外部スタッフ含む)
 ・プロジェクトは30〜40人規模が多い
 ・開発受託業務が多く、セキュリティが厳しい
 ・開発機材はデスクトップPCとモニター2台。
  プロジェクトにより専用機器を使用。
 ・開発リソースは社内サーバー上に配置している
 ・顔を合わせて頻繁に意見の交換をしながら試行錯誤する
  開発スタイルを採っている
 ・今までに数名のリモートワーク実績がある

正直なところ、最初は全社テレワーク化とか無理ではないかと思っていましたが
多くの人の知恵と行動力のお陰で実現することが出来ました。


テレワーク移行までに行った項目を順番に整理していくと以下の通りです。

1.テレワーク用機材の手配
まず初めに問題となったのが機材をどうするかでした。
各人が必要なスペックのPCを所有しているわけではなかったし、購入し揃えるには費用も時間もかかってしまいます。
いろんな面を考えると今会社で使用している環境をそのまま持って帰るのが一番早いという結論になりました。
ということで、バイキングでは会社の機材を持ち帰るという方針を選択しました。
各クライアント様やプラットフォーマー様のガイドラインに従って、輸送中はSDKをPCから削除したりストレージの暗号化などの対応も行いました。
テレワーク中に出社しても機材が無いというのが最大のデメリットですが、
スペックやセキュア的な部分が担保できるメリットは大きかったと思います。


2.機材配送の手配
そうすると次の問題は約140人分の機材をどうやって運ぶかです。
他社さんの事例からも業者さんを使った配送に関しては手配出来ないのではないかと諦めかけていましたが、
プロデューサーのYさんの尽力でなんとか業者さんによる機材の配送と梱包材の手配が出来ました。
一部秘密保持のために第3者による配送を使えない場合もあったので、タクシーや自家用車での配送も併用しました。


3.持ち帰り機材リストの作成
次に取り掛かったのが持ち帰る機材のリスト作成です。
前から機材管理システムを社内で作成し運用をしていましたが、管理抜けが無いかの再確認などを行う必要がありました。
もともとシステム管理していたとはいえ、この作業だけでもかなりの大仕事でした。


4.VPN接続環境の整備
機材の確認と同時に各人のPCにVPN接続設定をし、外部回線を使って接続テストも行いました。
全PCに対して行うのは手間でしたが、テレワーク移行後のトラブル減少に大きな効果があったと思います。
個人単位でVPNアカウントを発行するには社内のルータを上位機種に変更する必要があったのでそれも行いました。


5.テレワーク移行スケジュールの確定
同時に全員がテレワーク化すると大きな混乱や問題が起こる可能性を考え、3つのグループに分け段階的にテレワーク化することにしました。
各プロジェクトにテレワーク移行優先メンバーリストを作成してもらい、それを元に3つのグループのリストを作成しました。
テレワークへの移行時に起こった問題を解決できるようにサポートメンバーの配置と解決に要する期間を想定しながらスケジュールを考えました。
実際には第1グループの移行開始後から状況を見ながらリストとスケジュールを確定していきました。


最終的な各グループの人数と実行スケジュールは以下の通りとなりました。
第1グループ 約60名 機材出荷 4月9日(木)  
            テレワーク開始 4月13日(月)
第2グループ 約55名 機材出荷 4月15日(水) 
            テレワーク開始 4月17日(金)
第3グループ 約20名 4月17日(金)以降順次

第3グループの配送に関してはタクシーまたは自家用車での配送で対応し
各自でテレワーク移行できると判断した日から順次移行していきました。

かなり簡潔になりましたが、ここまでがバイキングのテレワーク移行の流れとなります。


この他にも
・テレワーク中の勤怠ルールの策定
・コミュニケーション手段の検証
・トラブルシューティングフローの策定
・各プロジェクト単位のルール策定
・緊急連絡フローの周知
・テレワーク終了時の機材返送方法
・ネットワーク環境が無い人への対応
など様々な事を同時に決めていきました。


移行時に多かったトラブルは以下となります。
・機材破損
 PCモニターが数枚壊れました。
 梱包を自分達でやったので仕方ないですね。

・機材動作不良
 電源を入れても何も映らないとう報告が数件ありました。
 メモリ、グラフィックボードなどの接続不良が原因で、
 差し直すことで基本的に解決しました。
 輸送時の振動などが原因なのでしょうね。

・自宅からの接続不良
 自宅から繋がらない報告が数件ありました。
 ルータの設定を変更してもらうことで解決することが多かったです。
 中にはプロバイダとの契約を変更してもらったりもありました。
 マンションタイプは難しいパターンがあって、1例だけ解決できませんでした。
 その人は企画職だったので別の手段でなんとか
 業務を行ってもらうことにしました。

ざっと大きなトラブルは以上で、想定よりもかなり少なく済みました。
上でも書きましたが、事前に社内から接続テストを行ったのが良かったのかも知れません。


最終的に今週からは第3グループのメンバーも数名を残してテレワークに入ることが出来ました。
テレワーク率で言うと約98%という結果です。

これが現在の社内の状況です。
3密は避けれてそうですね。


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すでにテレワーク移行を完了されている会社様も沢山おられるので
今更な情報だとは思いますが、もし参考になれば幸いです。

少しでも早くこの事態が好転するように
バイキングも尽力していきたいと思います!
posted by byking at 18:52| 日記

2020年04月17日

バイキングで1年間働いてみて part2

皆さんこんにちは。エフェクトデザイナーのがっきーです。
この度マジカルさんに代わりブログを担当させて頂く事になりました!!
不慣れな点もありますが、今後ともよろしくお願いいたします。

4月に入り、心地の良い春の気温になってきましたね。
ミリタリー系の趣味を持つ私にとって、
この時期は良きサバゲーライフを送れるので好きな季節です。
今年もバイキングに多くの新入社員が入ってきました、
私達2019年度の新人メンバーは、今後お手本として頼られるような
先輩に成長して行きたいと思います。
残りの彼らに「1年間働いてみてどうだったか」を聞いてみました!

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一人目:Iさん
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Q1.【1年通して楽しかった事、辛かった事】
  私は現在エフェクトデザイナーを担当していますが、入社する前は
  3Dモデルを主に作っていたので、知らない技術に触れる事はとても新鮮で、
  新しい事を覚えて仕事に活かせるようになっていく事が楽しかったです。
  同時に個人製作の時とは違い、締め切りに追われたり自分の技術が足りなく、
  思っていることが表現できない時が辛かったです。
  また去年から一人暮らしを始めたので、
  自分のペースで生活できることは最高ですね。
  ただゲームをしてテンションが上がると大きな声が出てしまうことがあり、
  隣人から苦情が来たときは焦りました…。

Q2.【入社前と入社後でどのようなレベルアップをしたか?】
  "エフェクトに関しては全く触れていなかったのですが、
  UE4のカスケードの使い方からアフターエフェクトでのテクスチャ作りなど
  手取り足取り教えていただけたので、
  入社前に比べて成長できたと実感しています。
  またマテリアルを自分で組んで、想像した形に出来るようになりました。
  最近ではblenderやサブスタンスペインターなど使い
  エフェクトとして使えるようになったので、
  学生時代の経験も活かしながら制作出来るようになりました。"

Q3.【学生時代と社会人でどのような違いを感じたか】
  "学生時代では個人製作しかしてこなかったので、
  チーム制作は勝手なことができなく、制限などもあり
  データが重くならないように作る事が難しかったです。
  また一番違うと感じた点は、学生時代は自己満足の世界ですが、
  会社ではプレイする方目線で作らないといけないので、
  自分の考えとは違うこともあり、リテイク作業を行うことが増えました。
  ですが自分では考えつかなかったような知識を得ることも出来るので、
  ものすごく為になりました。"

Q4.【この1年を振り返ってみて、今後に活かせるスキルや気をつけたい事】
  "blenderを使ったバーテックスアニメーションが印象強いです、
  メッシュにマテリアルを適用すると、
  ループアニメーションを付けることが出来るものです。
  テクスチャを差し替えるだけで、
  色々なモデルになるのもとても楽しかったので、今後も使いたい機能です。
  マテリアルを作る際に不要な物を増やしてしまったり、
  名前を間違うことがあるので、そういったミスを今後減らしていきたいです。"


二人目:Oさん

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Q1.【1年通して楽しかった事、辛かった事】
  "不定期に行く先輩や同僚とのサバゲがとても楽しかったです。
  同じ趣味の方とワイワイしていると気持ちがリフレッシュされます。
  つらいことは学生時代と比べゲームをする時間が減ってしまった事です。
  今の時代SNS等で情報収集自体は気軽に行える様になってきましたが、
  実際に自分でプレイするのと、人のプレイ動画を見るだけだと
  そのゲームに対しての理解度が大きく違ってきます。
  またゲームを遊んだから分かる仕様感などもあるので
  ゲームをする時間が減るのはやはり辛いですね。"

Q2.【入社前と入社後でどのようなレベルアップをしたか?】
  "この1年で自分がレベルアップ出来たかを判断するのはなかなか難しいです。
  ただ入社当初作っていたモデルを今作ると上手く作れる気がします!
  ツールの習熟度は入社前と比べてよくなったと感じます。mayaチョットデキル…"

Q3.【学生時代と社会人でどのような違いを感じたか】
  "学生時代のチーム制作では
  個人の価値観でモデルの良し悪しなどを決定出来ていましたが、
  今はリーダーの方のチェックなどで修正作業が発生するので
  なかなかスムーズにいかなかったりします。"


三人目:Saさん

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Q1.【1年通して楽しかった事、辛かった事】
  "楽しい瞬間はデザインが徐々に固まっていく過程と、
  実際に実装したものが実機で確認できたときです。
  ゲーム内での一つのパーツとして組み込まれているのをみると、
  より引き締めていいものを作ろうという意識も自然と持てます。
  辛かったことに関しては、新しいことを学んだうえで、
  分からないことの壁に何度も当たり続けることでした。
  気晴らしに外風に当たったり、気持ちを切り替えて
  現状を如何に楽しんでやるか考えてやると気が少し楽になるので、
  合間合間にリフレッシュすると、上手くいくことも多いように感じました。"

Q2.【入社前と入社後でどのようなレベルアップをしたか?】
  "一番は使うエンジンに実装する物のパーツの組み込み方で、
  色の出し方や表現の幅を増やせることを知れたこと、
  先輩や上司の作ったものやそのものの作り方を見て
  自分の表現に取り入れて生かせたこと、
  それに伴ってやりたいデザインの幅も広がったことが大きいかと思います。
  入社前は専門学生でしたが、UI業種で何かを教わる機会は少なく、
  自分でひたすら調べて分析することが精一杯でした。
  入社前と比べてスキルアップしたことで見たものの
  UIの受け入れ方も変わったので、このレベルアップは大きいと思いました。"

Q3.【学生時代と社会人でどのような違いを感じたか】
  "学生時代は勉強でしたが、社会人だと実務作業なので、
  明らかに経験の量が違うことと、一回の実務作業でも得るものも大きいです。
  より気が引き締まるためクオリティにも直結します。
  経験豊富な人が多いので、学生時代に厳しかった相談ごとも
  話せる環境だと感じました。"

Q4.【この1年を振り返ってみて、今後に活かせるスキルや気をつけたい事】
  "ゲーム業界の中でいえば、「実装」する段階の作業を
  一通り踏めたことはとても大きく、今後も生かせるスキルだと思います。
  ただ、まだ実装の組み方にも知らない表現方法や
  便利な機能も沢山あると思うので、少しずつ吸収しながら
  自分の糧として油断せず頑張っていきたいです。"

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"これにて2019新卒メンバーは以上になります。
記事を書いていても同期のレベルが上がっているのを実感します。
私もみんなに負けないよう日々精進し、今以上にレベルを上げ
プロジェクトに大きく貢献していきたいと思います。
気になった方はぜひ採用情報のページを見てみて下さいね!!!"
posted by byking at 18:45| 日記

2020年04月10日

新人研修

初めまして。
新人企画のtk2です。
※既にtkさんがいらっしゃるのでこの名前を名乗っています

この度、バイキングに入社して憧れのゲーム作りに携われることとなりました。
それにあたり、外部の先生を呼んだ新人研修を受けさせていただいたので、
今回はその研修の様子をお伝えしたいと思います!



1日目
まず、改めて自己紹介をやりました。
1人10分程度時間を取ったので、かなり細かく同期のことを知ることができました。
チームワークに必要な意思の疎通の手助けになってくれるといいですね。

次に、伝言ゲームを行いました。
ゲーム制作は、チーム単位で行うものなので正確な情報の伝達は必要不可欠です。
実際にやってみて、6人を隔てた情報は元の情報と比べて少しだけ変わってしまうことが多かったです。
少しの仕様の伝達ミスが決定的な違いになることもあるので、
情報は正確に、要点を伝えることを気を付けていきたいです。


2日目
一般的なビジネスマナーを学びました。
コロナの影響で研修が中断される可能性があったので駆け足で行われました。
電話対応、名刺交換、お茶出しなど社会人として必要な知識を教えていただきました。
実務で最初に行う際は緊張してしまいそうですが、頑張ってこなしていきたいと思います。


3日目
主に機密事項の保持関係の話を聞きました。
とある学校のゲーム会社に早期出社に行っている生徒が、
Twitterに今やっているところのバグやべえと書き込んだところ、
その会社の大きなプロジェクトのことだと勘違いされ、
炎上して内定辞退になったという実際にあった話をしていただきました。

かなり身近にある話で気を付けないといけないと感じました。
昨今はSNSと生活が密接になり、境界線があいまいになっているので気を付けていきたいです。

ゲーム大賞のゲームは、
ゲームクリエイターとしてやっておくべきとお聞きしました。
ゲーム内の機能の考え方、演出の魅せ方等など、力をかけて作られた作品から吸収できる内容は多いと感じました。

アカデミー賞を受賞した映画も見れるなら見ておくべきだと聞きました。
ゲームも映像でユーザーの心を揺さぶることが多いので、
・画期的な演出
・カメラワークが示唆する意図
・映像から感じる感触、感動
などは積極的に吸収していきたいです。


4日目
有名なヒットタイトルを例に出し、なぜヒットしているのかという課題を渡され、3チームに分かれ発表しました。
発表後小宮先生としての意見を聞き、売れているゲームの要因の見方が増えた気がします。



以上で、研修は終了となりました!
一刻も早く一人前のゲームクリエイターになるため、研修で教えていただいたことを頭に刻み、
切磋琢磨しきたいと思います!

では。
posted by byking at 19:23| 日記

2020年04月03日

新人プログラマー 〜1年間の振り返り〜

皆さん始めまして。
後輩が入社し、新人とはもう言えなくなったプログラマーの早苗です。

新人業務の引き継ぎを行っていると、もう私が教えて頂く側から
教える側に回るのだなと実感しております。


さて、早期出社システムを利用して、少し早い時期に今の部署に
配属された私ですが、仕事を初めると、さっそく濃密な時間が
両手を広げて歓迎してくれました!

必死に頭を働かせてプログラムの設計をしたり、
キーボードをカタカタ打ち込んだり、
先輩に相談に乗って頂き閃きを得たり、
同期のプログラマーとのプレイチェックで調整内容を確認する毎日。

そういう充実した時間という物は時が過ぎるのも早い物です。
冬が開け、春も越え・・・ とあっという間に1年が経ち、
遂にその日となりました。


あああああ.png

そう、【僕のヒーローアカデミア One's Justice2】の発売日です!

私が初めて参加させて頂いたプロジェクトが、こちらでした!
実際に店頭に並んでいるのを見ましたが、その感動もひとしおです!


プロジェクト内で自分が担当させて頂いた箇所は一部のキャラ作成や、
キャラ調整、アウトゲーム部分等と、本当に幅広い分野で
様々な経験をさせて頂きました!

例えばキャラクター作成、キャラクター調整面では
・そのキャラクターだからこそ出来る楽しさ
・技が決まった時の気持ちよさ、カッコ良さ
・この技はこの技と組み合わせられるのではないか?等という考察する楽しさ

などなど、様々な点についてのアドバイスを先輩の方々から頂き、
それを踏まえて作成、調整を行った後はプレイチェックで確認しながら
意見を交わしあい、推敲しながら作業を行わせて頂きました。

アウトゲーム部分に関しましても、学生の頃には関わりの無かった
ローカライズ作業という物が発生致します。
海外言語により文字数が不定となってしまう物をいかに上手く扱い、
キレイにデザイン内に収められるか、最初は手探り状態でしたが、
此方も先輩のコードを読んで考え方を学び、都度相談に乗って頂く事で、
任された部分のアウトゲームは無事に作り上げる事が出来ました。

今思い返してみても、先輩の方々には色々と教えて頂き、
お世話になってばかりの毎日ではありましたが、
これからは新しく入ってくる新人に自分達が何かしらを教え、
伝えて行く立場になって行きます。

先輩の方々から様々なアドバイスを頂けた様に、
私も新しく入ってきた新人に、何かしらのアドバイスや
困っている事があるならば力になって上げられる人物になれる様に
精進して行こうと思います。

以上、『新人プログラマー 〜1年間の振り返り〜』でした。
posted by byking at 15:49| 日記