2019年12月12日

仕事紹介:エフェクト編

こんにちは、リードエフェクトデザイナーの岩崎です。
来年劇場公開のメイドインアビスが待ち遠しい日々を過ごしております。

今回はバイキング流のエフェクトの作り方、
こだわりを少しご紹介したいと思います。

@エフェクトの視認性でゲームの遊びやすさに大きな差が出る
A遊んでいて気持ちが良いエフェクトを追求する
B技のエフェクトはレビューの時点で完成度50%

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@エフェクトの視認性でゲームの遊びやすさに大きな差が出る

 バイキングは対戦型ゲームを作るのが得意で、日々沢山の技が作られます。
 エフェクト担当は技の効果、属性などにあわせて
 最適なエフェクトを作ります。

 攻撃のエフェクトは、一目で敵の攻撃とわかるように
 目立つ必要があるのですが、それが画面内に大量に出るとしたら、
 画面中が眩しく遊びづらいものになります。
 なのでエフェクトを作る時は、単体での絵面と
 実際に遊んだときの絵面をちゃんと理解して作ると、
 ゲームを遊び易い良いエフェクトが作れると思います。
 
※アクションゲームのエフェクトは、
 長く残さず早めに消すのがオススメです。
 画面内の眩しさを緩和できるのと
 処理負荷の軽減にも大きな効果があります。

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A遊んでいて気持ちが良いエフェクトを追求する

 以前作ったゲームで非常に高速で戦う為、敵との距離が遠く
 ヒットエフェクトがあまり認識できないということがありました。

 正しいサイズで表示されていても
 プレイヤーが攻撃を当てた気がしない実感がないのであれば、
 それは良いエフェクトでは無いということになります。

 そこで、ヒットした距離に応じて
 エフェクトを拡大するシステムを採用しました。
 これにより、ヒットした気持ちよさが出ていると
 言ってもらえるようになりました。

※当たり前のことですが、
 遊ぶプレイヤーの気持ちになってエフェクトを作ることが、
 遊びやすく気持ちの良いゲーム作りに繋がります。

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B技のエフェクトはレビューの時点で完成度50%

 1個の技を作る時、
 企画担当がネタを出して、モーション担当がアニメーションを作成、
 エフェクト担当がエフェクトを作成、プログラマーがそれらを組み立てる
 というのが一般的な作業の流れです。

 ただ、この作業だけだとなかなか面白い技、
 ゲームにならないのが現実です。

 作ってみたら、
 技の発生が遅くて使いものにならない、弾丸の判定が大きすぎた、
 もっと視認性をあげたい、使ってて楽しくしたい などなど、
 個人的にはみんなで技のレビューをするまでで
 完成度は50%だと思っています。

 レビュー後、どうやって面白くするか、
 遊びやすくするかを考え実行することが、本当に面白いゲームを作るのに
 とても大切な事だと思っています。

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Cおまけ

 最近のゲーム業界ではHOUDINIが注目されていて、
 新しい表現がどんどん出てきそうでワクワクしています。
 社内でも使える人が少しづつ増えてきました。

 個人的には、まだ開発中ではありますが
 EmberGenというエフェクトツールがとても楽しみです。

 https://www.youtube.com/watch?time_continue=68&v=d3QSIG7YLg0&feature=emb_logo

 それでは〜
posted by byking at 10:59| 日記